教育旅行でもっとも大切なことは、学生に「ホンモノ」の「生」の体験で感動していただくことではないでしょうか。さまざまな感性を持つ若い学生一人ひとりが興味を持てて、一過性では終わらないテーマであることも大事な要素。宝塚にはそんな難題に応えられる施設があります。さらに、関西圏の各都市・施設との連動もでき、一環したテーマで旅行プランを組み立てることができます。
宝塚歌劇の最大の特長は、未婚の女性だけで構成された歌劇団であることです。男性役は「男役」、女性役は「娘役」と呼ばれます。演目はオリジナルを含め、アニメやSFまで、古今東西の多彩なテーマに挑戦。作品を通して様々な文化的背景や道徳感を学ぶことができます。各団員は、花(はな)・月(つき)・雪(ゆき)・星(ほし)・宙(そら)の5組または専科に配属され、各組には、トップスターと呼ばれる主演男役とヒロインを演じるトップ娘役がいます。本公演(宝塚大劇場と東京宝塚劇場での公演)は、芝居(約90分)とレビュー(約60分)で構成され、ラストはスターが大階段を降りてくる「パレード」でフィナーレを迎えます。
★宝塚歌劇では事前学習に必要なツールなども用意しています。
今や日本が世界に誇る文化となった「マンガ」と「アニメーション」。このどちらの分野においても先駆者となり、「マンガの神様」と呼ばれた手塚治虫。ここ宝塚市は手塚氏が少年時代を過ごし、後の作品にもさまざまな影響を与えた地で、「手塚治虫記念館」は氏の死後に青少年への夢を育む場所として設立されました。「自然への愛と生命の尊さ」を基本テーマとして、1階ではゆかりの品や直筆のグッズなどを紹介、2階には企画展示と約2,000冊にものぼる手塚ライブラリーがあり、また地下のアニメ工房では実際にアニメ制作を体験することもできます。描かなかったジャンルは無かったとも言われる手塚氏の作品は、現在のマンガやアニメーションの源流であり、映像表現を学ぶ上でも最適な素材といえるでしょう。なによりも、記念館に収められたさまざまなキャラクターからは、「ホンモノ」が持つパワーが溢れています。
「宝塚大劇場」と「手塚治虫記念館」は歩いても近くなので連携させることができます。さらに「手塚治虫記念館」の先にある「宝塚文化創造館」には「すみれミュージアム」があり、日本で唯一、宝塚音楽学校の歴史や授業風景と宝塚歌劇の裏側やスタッフワークなどを映像と展示によって、演劇文化についてさらに造詣を深めることができます。
宝塚歌劇は宝塚温泉とともに発展してきた経緯があります。宝塚の温泉に宿泊して、事業家小林一三が考案した"街づくり"を体感することもできます。
宝塚は大阪と神戸の中間地点にあり、交通の便からも関西広域での組み合わせが可能です。JR・阪急電車は大阪梅田に直結し、また阪急電車は西宮北口経由で神戸・大阪と接続しています。このため新幹線、船、飛行機など、どの交通機関を使っても移動が楽で旅程が組みやすく、滞在時間を有効に使うプランが組み立てられます。
例えば神戸空港から約1時間、大阪(伊丹)空港からであれば約30分の距離なので、朝に出発し、当日に「宝塚歌劇」を観劇、その後宝塚観光プロムナードをめぐり、「手塚治虫記念館」や「すみれミュージアム」を楽しむという充実した1日目プランも可能です。
2日目以降は京都の「京都国際マンガミュージアム」や高山寺「鳥獣戯画」と組み合わせたマンガをテーマにしたプラン、大阪の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」と組み合わせたエンタテイメントをテーマにしたプラン、神戸の「ファッション美術館」と組み合わせた衣装をテーマにしたプランなど、一貫したテーマで旅程を組み立てることができます。